甘く、苦く
第78章 にのあい【Shine.】
俺はニノじゃない限り
きゅんきゅんなんてしない。
恋愛感情で好きだなって思うことも
絶対ないし。
ニノ以外には有り得ないんだ。
「よしっ…と。」
大体綺麗になったし、
そろそろご飯の準備しようかな。
なんて思ってたら、携帯が鳴った。
…っ、ニノだ………!
「もしもしっ」
『わ、声でかいよ 笑』
「どうしたの?」
『撮影巻いてもらったから
早く帰れるかも。』
「ほんとっ??」
『うん、喜びすぎ 笑』
ふふ。と控えめに笑う声が
電話越しでもよくわかる。
「じゃあ、残りの仕事頑張ってね」
『うん、まーくんもね。』
「っ……うんっ」
まーくん、と呼ばれたのは
慣れてるはずなのに慣れない。
ニノからだと、余計に。