甘く、苦く
第78章 にのあい【Shine.】
手短に済ませた買い出し。
相葉さんはまだ暑い暑いって言ってる。
「アイス、買って行こうよ。」
「っ、いいね!」
一気に笑顔になる相葉さん。
そんなところも、堪らなく好き。
こんな俺の言葉一つで、
一喜一憂する相葉さん。
…ふふ。
子供みたいだけど、それも含めて好き。
相葉さんが嫌いなとこも、
俺は大好きだよ。
だって俺は、相葉さんがいいんだもん。
…相葉さんしか、いないんだから。
「んー、やっぱりアイスはソーダだね。」
「うん。」
ソフトクリームはバニラだよね。
だなんて。
相葉さんが好きなものなら、
俺だって好きだ。
全部お揃いにしたいんだよ。
……苗字だって。
苗字だって、お揃いにしたい。
まだ同じにしてないよね。俺たち。
横目で相葉さんを見る。
額に汗を浮かばせながら
ハンドルを着る姿。
褐色のいい肌のおかげで白のTシャツが
よく映えて見える。
………うん。好きだ。