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甘く、苦く

第78章 にのあい【Shine.】






「…じゃぁ、いい…?」

「いちいち、確認すんな……」


相葉さんにぐいっと足を開かれ、
恥ずかしい体勢にされている。

余裕のなさそうな
ぎこちない笑みを浮かべて、キスをされる。


「…じゃぁ、いきます。」

「確認すんなって……」


熱いモノが触れ、思わず体を強張らせた。

相葉さんは俺の頭を優しく撫でながら
甘いキスをたくさんくれる。


「っ……は、」


全然、慣れない。

この挿れる時の感覚。
未だに一番嫌いだ。


ぎゅ、と思いきり抱き締められ、
相葉さんの胸の中に収められる。

…この時が、一番好き。


欲望をぶつけ合うだけの
セックスなんて、俺は嫌いだ。

愛されている。と実感できる
セックスがいいんだ。

挿れられてから、
抱き締められるまでのこの瞬間が、
どうしようもなく好きだ。


「…相葉さん…」

「……ん?」

「…………大好き」

「…ふふ。」


バカにされたと思って、
上をちらりと見上げたら、

「俺もだよ。」

だなんて、下手くそな笑みを浮かべながら
俺にキスしたんだ。

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