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二人だけで見る夜景は、
本当に本当にひさしぶりだった。

しかも、仕事のある日に。

別に初めてってわけじゃないけど、
この歳になって

「夜景を見に行こう。」

なんて言われると、
いろいろと熱くなるものがあるんだよね。

…翔ちゃんカッコいいし？


ちらりと横顔を盗み見たら、
ちょうど目が合って。

「「っあ、」」

二人して、
声を揃えてしまった。

息をしたタイミングが合うだけで、
声を揃えただけで
嬉しくなっちゃうんだ。

…こんな風に、集めた瞬間を
永遠にしていけたらな。なんてね。


「…ふふ。重なった、ね。」

「ねー、重なった。」


ふふふ、なんて、
二人の笑みがいつまでも零れる。



何度も何度も、
キスをしたり、抱き締めたり。

そんなことよりも、
俺は今の瞬間の方がよっぽど好きだ。