
甘く、苦く
第82章 末ズ【Omens of love.】
松本side
和への愛で溢れる想い。
何度も何度も溢れて、
その度確かめ合って。
「…潤く、あ、」
暗がりの中で震えた肩。
ずっと見ていたいくらい、
俺の心を奪うんだ。
「…綺麗だよ。」
「っ、ぁ、」
声を我慢してる姿も、
シーツを握り締めて快感を逃している姿も、
全部全部…。
なんでこんなにも、
愛おしいんだろうか。
いつまでも、いつまでも、
覚めないように…。
ちゅ、と耳朶にキスを落とす。
俺からしたくせに、
隣で火照ってしまう。
…冷ましたくないんだ。
このままで。
怖気付いたら仕方が無いから、
あぁ。今すぐにでも…。
「もうっ。えっち…!」
和にぺしっと頬を挟まれた。
それから、キッと睨み付けられて。
「…変態。
来てすぐにとか…むり、だし…」
コッチの準備だってあるんだから…。
なんて、頬を赤くしながら
ぶつぶつ呟いている。
そんな姿も愛しくて。
思わず、抱き締めた。
「わっ、だから、潤くっ…」
「もう、そんなんどうでもいいよ。
どうでもいいから、愛させてよ。」
愛したい、愛されたいの気持ちが
止まらない。
