
甘く、苦く
第82章 末ズ【Omens of love.】
二宮side
潤くんからのキスは、
蕩けちゃいそうなほど気持ちいい。
熱くて柔らかい唇が
何度も何度も俺の肌に触れる。
その度に、好きだって感じる。
何度も何度もされたこと。
でも、まだ慣れないんだ。
恥ずかしさは消えないし、
歳を重ねる事に触れる一方。
…だって、潤くん、
毎年カッコよくなっちゃうんだもん。
俺はあんまり変わってないのに、
潤くんはどんどんカッコよくなっちゃう。
頼りがいがあって、責任感が強くて、
俺のことをいつもリードしてくれる。
今この瞬間だって、ずっと…。
「…ん、」
口内に入ってきた熱い舌。
俺の歯列をなぞってから、
軽く舌を吸われた。
唇を離したあと、
潤くんの口から漏れた吐息がうなじにかかった。
ぞく、と背筋になにかが走った。
…やばい、これ…。
俺、おかしくなりそうだ。
