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甘く、苦く

第18章 磁石【thanks you always】

二宮side

「あ、しょぉちゃ… 」
「おい、変な声出すなよっ!」


だって…収録の罰ゲームが…こんな、美味しいヤツなんて…!!

"櫻井が二宮を後ろから抱き締める。"

こんな、幸せな罰ゲーム、ないよ。

あぁぁ…幸せだぁ…


「あはは、収録のとき、おもしろかったねぇ。」
「いーえ、全く。」

翔ちゃんがブスッとしてる。

なんで…?

嫌だったのかな…



「翔ちゃん、嫌だった…?」
「そんなことない!
ただ、みんなにあんなかわいい和也を見られるのが嫌で…」

翔ちゃんの顔が赤くなる。

「ちょ、ラブラブじゃん。」
「そーゆーのは家でやってくださーい。」

雅紀と潤がぶーぶー言ってる。


ふふ、俺、幸せ者だぁ…


「和也、帰ろ?」
「うんっ!行こっか。しょーちゃんっ!」

俺は翔ちゃんが差し出した手をぎゅっと握った。


繋いでる手があったかくて、
繋がってるっていうことが、なにより幸せで。

翔ちゃんと時間を共有してるところが、
一番幸せ。



「和也、なにニヤニヤしてんの…?」
「んふふっ、気になる…?」

俺がわざとらしく翔ちゃんに聞くと、そりゃ、気になるって言った。

「翔ちゃんとね、一緒に過ごしてることが幸せなんだ。
いつも、傍にいてくれてありがとう。大好き。」
「なにそれ…照れるんですけどぉ… 」

翔ちゃんもにやけている。


「うふふ、大好き。」
「ふふ、俺も。
あ、和也は助手席ね。」

ドアを開けてくれた翔ちゃん。

もう、できるんだからぁっ!


「ありがと!」
「んっ…」

俺は翔ちゃんに軽く触れるだけのキスをした。


だって、これ以上したら、我慢できなくなっちゃうでしょ?

だから、軽いの。


「もー、運転中はやめてね?」
「えー?どうしよっかなぁ…」

隙があればいくらでもしたいよ。


「よし、じゃ、シートベルトしめてね?」
「はーい!じゃ、出発進行!」
「帰るんだよ?」
「わかってまーす。」


それでも、翔ちゃんと過ごす時間は大切なんだよ。

帰るだけでも、挨拶するだけでも…
全部が大切なの。

だから、そんなこと、とか言わないでね…?

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