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櫻井side


キス…？
俺が雅紀に…？
酔った勢いで…？


仕舞い込んだはずの想いが、
ふつふつと沸き始めて。

「…ダメだ……」

そんなの、ダメだって。
許されないんだから…



────誰に？


俺のプライドが、周りが、世間が。


────そうやって周りばっかり気にして。


そうじゃないと、やっていけない。


────だから、何も出来ないままなんだ。


うるさい。


────そうやってすぐ目を背けるんだ。


うるさい、うるさいうるさいうるさい。

逃げたって、目を背けたって、
いいじゃないか。


周りの目を、世間の評判を、
気にしていたっていいじゃないか。




────だから、やりたいことも出来ないまま。