甘く、苦く
第19章 HAPPY BIRTHDAY SATOSHI ♪
「しょーぉーちゃぁーん!!」
こんの、おっさん。
あれだけ飲んだくせに、まだ飲むのかよ。
明日がオフだからって飲みすぎなんじゃ…
「リーダー、飲みすぎ。」
俺はリーダーから缶ビールを取り上げた。
「あぁぁぁぁ!俺のー!」
リーダーが俺から缶ビールを取り戻そうとして、
立ったら、酔っているのか、ふらふら歩いて、転んだ。
「ちょ、歳なんだから、気を付けなさいよ。」
「ふへへー、しょぉちゃん、お母さんみたい。」
ふにゃって、笑うリーダー。
ちょっと、きゅんってきた。
「しょーぉーちゃぁーん、ビール、返して…?」
「だめ。今日はお預け。」
体調も心配だしね?
「やぁだぁ!
今日は俺の誕生日なんだぞ!」
それを、言われちゃあ、何も返せない。
「はいはい…これで、最後だよ…?」
「うんっ!」
とか言いながら…
缶ビールを四つも五つも出してくるリーダー。
だから…飲みすぎだっつの。
「リーダー、終わり。」
「うるへぇ、きょーは、ほへのたんろーりなんらろ!
(うるさい、今日は俺の誕生日なんだぞ!)」
なんつってるかよくわかんなくて、あぁ、うん。とだけ言った。
ばか…
いくら誕生日でもね?
放置プレイは酷いんじゃないですか?
リーダー、大野智さん。
「リーダーのばかっ!」
俺はそれだけ言って寝室へ向かった。