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甘く、苦く

第91章 モデルズ【思うがままに】


「んっ、はぁ…」


自分からこんなにも求めるのは、
いつぶりだろう。

舌を絡ませて、首に腕を回す。

一ミリの隙間も離れたくなくて、
広いベッドの上で小さくなっている。


「あっ、」


肩を押されて、押し倒された。

下から見る潤の顔は、
もう、妖艶な雰囲気を纏っている。


「ふっ、んんっ」


潤の指が、口に入ってきて、
俺はされるがまま。

ちゅ、と吸うと嬉しそうにする。


「も、いいよ、」


ゆっくりと出ていく潤の指。

いつもと慣れない場所だからか、
余計に心臓の動きが速い。

ひとりでその辛さに耐えるのは、
重すぎる。


「じゅん、」

「ん?」

「ぎゅって、して?」


“歳上の癖によく甘えるね”

なんて、笑いながら言う。

そういう潤こそ、
寂しがり屋ですぐ拗ねるのに。

でも今はそんなこと考えられないくらい、
気持ちが昂っている。

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