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甘く、苦く

第91章 モデルズ【思うがままに】


翌週。

普段と離れない環境にいたせいか、
目の前の彼らに対して少し挙動不審になる。

それも一夜のことだけど。


「相葉さん、気持ち悪い」


いつもなら俺のことなんて
気にかけないくらい
ゲームに熱中している彼も。


「相葉くん、なんか変だね」


新聞紙を父ちゃんみたいに読んでる彼も。


「相葉ちゃん、みんなから言われてる笑」


眠たそうな彼だって。


「俺、そんなに変かなぁ」

「「「うん」」」


俺は今日、相当おかしいらしい。

普段通り普段通り、と
何度も何度も思うけれど。


「なーににやけてんのよ、気持ち悪い」


本日二度目の気持ち悪い。


「口悪いよ、にのちゃん」

「笑」


あれ。

俺っていつも楽屋で何してるっけ。

ふと、思ってしまった。

意識してしまうとなかなかできない。

俺っていつも何してたっけ?


「ほんとしんどいんだけど」


翔ちゃんが俺のことを見て笑う。


「なに一人百面相してんの」


あったかい雰囲気。

それを作ってくれるのは
いつだって目の前の彼らだ。

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