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相葉side



「リーダー、ありがと」

「ん、じゃあねぇ～」


寝起きのリーダーの
甘ったるい声を聞きながら
俺は仕事に向かった。


…今日は翔ちゃんと二人っきりの
撮影日。



いつもだったら素直に喜べるのに、
今日は喜ぶ気になれない。


…翔ちゃん、怒ってるよね。


ちゃんと謝らないと。




「おは…あれ？」



まさかの一番乗り。


時間にうるさい翔ちゃんが
まだ来ていなかった。



…？


あ、起きられなかったのかな…


翔ちゃん、朝は甘えてくるもんね。


…電話してあげようかな…




「もしもし？」

「ん～？雅紀～？帰ってこいよぉ…」



…やっぱり、今起きた？


迎え、行った方がいいかな…



「翔ちゃん、今どこ？」

「え～？どーこだ」

「早くして！」

「局のトイレ～」



……トイレったってたくさんあるよ！？

どこなの！？



「…今から楽屋いくわ～」

「へ？え、あ、うん……」



そこで電話が切れた。

……酔ってた？

え、朝から飲んだ？


え、めっちゃ心配なんだけど！！


翔ちゃんがいくトイレだったら
楽屋から一番近いトイレだよね。

いつものところ、だから……