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甘く、苦く

第36章 天然【anniversary】

大野side


「ん……」



あれ、寝てた?


雅紀の運転、上手だから寝ちゃった。


「あ、起きた?んふふ、
寝顔かわいかったなあ」

「ふふ、そう?
俺は雅紀の方がかわいいと思うよ?」


雅紀にキスしたら顔を赤くした。


…かわいいじゃねぇか。



「……そーゆーこと言わないでよー…
もー、恥ずかしくて運転集中できなくなっちゃう…」

「ふふ、ふふふ、雅紀ってほんとかわいいね」


雅紀は顔を赤くしたまま
運転を続けた。


後ろには二匹のぬいぐるみが
仲良さそうに並んでいた。


……たしかに俺に似てるかも。

これも翔ちゃんに似てるな……


「おーちゃん、着いたよ~」

「んー、運転お疲れ様~」


雅紀が大事そうにぬいぐるみを
抱えた。


…その顔かわいい。

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