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甘く、苦く

第36章 天然【anniversary】

大野side



「まーさきっ」

「ひあっ……」



雅紀の背中をつーっと撫でたら、
くすぐったいのかぴくんっと動いた。


あ、かわいい。


やば、めっちゃかわいい。


「ふふふ、くすぐり、きくねー」

「やぁ、くすぐった……ふふ、」



俺を見てもうやめてーって
笑う雅紀。


…あー、もう、かわいいんだからぁ…


かわいいこと、無自覚だよね。ほんっとに。



「……あっ…」

「え…?」



雅紀が甘い声を漏らした。


……へ?


「あ、おーちゃ、も、やめて…」

「……」



俺の中のなにかが弾けた気がした。



「雅紀」

「はい?」

「しよう」

「なにを?」

「…セックス?」

「…セックス?」

「うん」

「…へ!?えぇぇぇぇぇ!?」

「決まりね♪」




俺は雅紀を抱き上げて
ルンルン気分で寝室に向かった。

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