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甘く、苦く

第40章 翔ちゃん happy birthday ♪

櫻井side




「…俺、翔ちゃんに必要…?」




…一瞬、息が止まった。



いや止まってはない。



止まるかと思った。




必要かどうか?



そんなの、必要に決まってんじゃねぇかよ。



オマエがいなきゃ、楽しくねぇよ。



ばかみてぇに元気よくてさ、
ガキみてぇにはしゃいでさ。



そんなオマエだから
俺は好きになったんだよ。



こんなに愛してるの、
オマエわかんねぇの?




「…翔、ちゃん?」

「ばか…必要に決まってんだろ。
必要不可欠な存在だっつーの」




雅紀は目の縁に涙を一杯溜めて
俺の胸に顔を埋めた。




「ぜってぇ離さねぇからな。」

「うん…」

「どっか行くなよ」

「うん…」




雅紀を抱きながら、
俺は考えていた。




…雅紀にこんなこと考えさせるなんて、
俺もまだまだだな。って。



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