テキストサイズ

甘く、苦く

第40章 翔ちゃん happy birthday ♪

櫻井side





怖いよ?うん。怖いよ。




けどね、雅紀が必死に考えてくれたから(と思う)
折角だから楽しみたいなって。



まあ、こんな寒いなか、
遊園地に来る人なんていなくて。



いつもの三分の一、だってさ。




「翔ちゃんっ!
あれ乗ろあれ!」





雅紀は俺をぐいぐい
引っ張る。




…肩、脱臼するわボケ。




いや、マジで痛いんだけど。




「しょーうちゃん、
ジェットコースターと
観覧車、どっちがいー?」

「…選択肢はそれだけ?」




うんって雅紀が頷く。



…仕方ない、ここは…





「ジェットコースターで」

「わかったー!
いこいこっ!」




雅紀は俺の手を強く、
握り締めた。




人が少ないって言っても、 多い。





…雅紀は、興奮してはしゃいで、
俺の手を離しやがった。














…この歳でさ、迷子とか、
めっちゃ恥ずかしいんだけど。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ