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甘く、苦く

第45章 にのあい【現在進行形】

櫻井side



…相葉くんに告白された。



……いや、けどさぁ、
相葉くんってにののこと
めっちゃ好きじゃん?


…好きな人、間違えてない?


ま、そのうちわかるんだろうけど。




「翔ちゃん、飲も飲も」



ビールの缶を片っ端から開けて
ごくごく飲んでる相葉くん。



…んー、相葉くんは
気付いてないのかな。



にの、あんなにアピールしてるのに。


今日のは予想外の
行動だったけどさ。


…あ、俺こんなことしたら
潤に怒られちゃうじゃん…。


忘れてた。やばいぞ。






メンバーたちには言ってないんだ。



俺、潤と付き合ってるんだよね。







「翔ちゃん?」

「ななな、なにか!?」




俺が動揺してると、
相葉くんがケラケラ笑い始めた。



…し、仕方ないだろ。

目の前に顔があるんだから。




「んふふ、翔ちゃんかーわいい
いつもの翔ちゃんと全然違うじゃん」




うん。
まあいつものは
営業スマイルだから。



「翔ちゃん、にのと
仲直りできるかなあ…」

「できるよ。きっと…」

「んー…」



騒ぐだけ騒いで相葉くんは
俺の腕の中で眠ってしまった。


…なんか、潤と似てるな。


あ、一緒にしちゃ悪いか。


……俺、どうするつもりなんだろう。

相葉くんとの関係と、
潤との関係。



「……どうしよう」



俺の声は誰にも届かなかった。

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