甘く、苦く
第46章 磁石【move on now】session1
櫻井side
「大体あなたが浮気なんてするから!」
「してねぇって言ってるだろ!?
何回言わせてんだよ!」
「もうあなたとは無理よ!
別れましょう!」
「…こっちだって、そのつもりだよ…」
アイツは俺に背を向けて、
人混みの中に消えていった。
…アイツは、なかなかの美形で、
なんでもできて、家が裕福だったから
近付いただけ。
興味?
んなもん、ねぇよ。
あったらこんなことになんねぇだろ?
普通は。
浮気なんて、してねぇし。
「はぁ…」
マンションに着いて、
鍵を開ける。
ヤケになって、置いてあった
ティッシュボックスを投げた。
でも、それでもイライラは収まらなくて。
「んだよっ!」
机を平手で叩いた。
その衝撃で、マグカップが
机から落ちて割れた。
『だいじょーぶですかー?』
トントンとドアを叩く音。
……隣のやつ、誰だっけな。
そんなことを思いながら、
ドアモニを見た。
見たことのないやつ。
中学生?いや……高校生か?
それにしても、小さすぎる。
しかも、童顔。
『だいじょーぶですかー??』
バンバンと扉を叩き始めた。
……っ、あー、これ以上
放っといたら警察呼ばれるわ。
「お騒がせしました…」
俺が男を見たら、
その男はにやっと笑った。
…なんだコイツ。
「おにーさん、さっきフラれてたね。
ふふ、まさか隣の部屋だったとはなぁ~?」
…う、うぜぇ。
しかも、見てやがった。
「…ガキは首突っ込むなよ」
「ガキじゃないよ?おにーさん。
…よかったら、慰めてあげよっか?」
…は?なに言ってんだコイツ。
「大体あなたが浮気なんてするから!」
「してねぇって言ってるだろ!?
何回言わせてんだよ!」
「もうあなたとは無理よ!
別れましょう!」
「…こっちだって、そのつもりだよ…」
アイツは俺に背を向けて、
人混みの中に消えていった。
…アイツは、なかなかの美形で、
なんでもできて、家が裕福だったから
近付いただけ。
興味?
んなもん、ねぇよ。
あったらこんなことになんねぇだろ?
普通は。
浮気なんて、してねぇし。
「はぁ…」
マンションに着いて、
鍵を開ける。
ヤケになって、置いてあった
ティッシュボックスを投げた。
でも、それでもイライラは収まらなくて。
「んだよっ!」
机を平手で叩いた。
その衝撃で、マグカップが
机から落ちて割れた。
『だいじょーぶですかー?』
トントンとドアを叩く音。
……隣のやつ、誰だっけな。
そんなことを思いながら、
ドアモニを見た。
見たことのないやつ。
中学生?いや……高校生か?
それにしても、小さすぎる。
しかも、童顔。
『だいじょーぶですかー??』
バンバンと扉を叩き始めた。
……っ、あー、これ以上
放っといたら警察呼ばれるわ。
「お騒がせしました…」
俺が男を見たら、
その男はにやっと笑った。
…なんだコイツ。
「おにーさん、さっきフラれてたね。
ふふ、まさか隣の部屋だったとはなぁ~?」
…う、うぜぇ。
しかも、見てやがった。
「…ガキは首突っ込むなよ」
「ガキじゃないよ?おにーさん。
…よかったら、慰めてあげよっか?」
…は?なに言ってんだコイツ。