
甘く、苦く
第46章 磁石【move on now】session1
櫻井side
なんだか放っておけなかった。
二宮の目は、悲しそうに揺れていた。
…まだ高校生だから、
というのもあったからかもしれない。
「はい…って、
おにーさん?なーに?」
…心配だから見に来た、なんて
言えないわけで。
「疲れてるから用事ないんだったら帰ってくれる?
…はぁ、やっぱり抱きたくなっちゃった?」
二宮は「20万、あるならいいよ」って付け足した。
…そんなつもりで来たんじゃない。
ただ、血の繋がった奴がいないなんて
しかも、未成年で。
そんな奴を放っておけなかった。
「お前、俺と一緒に暮らせ」
「はあ?」
二宮は「訳がわからない」という顔をしてる。
…一緒に暮らせば、
少しは変わるかもしれない。
「…いいの?」
二宮の口から、予想外の言葉が出た。
反抗期だから「嫌だ」とか「何言ってんの?」とか
言われると思ってた。
「…本当に、いいの?」
「あぁ、いいよ」
二宮は「でも…」って
躊躇ってる。
あー、そーゆーのいらないから。
「俺は…汚れてるからっ」
「だからなに?
未成年がこんなとこで
暮らしてたら、誰だって放っておかないだろ?」
俺がそう言ったら、二宮の顔から
さっきまでの明るさが消えた。
「…二宮?」
「同情なんて、いらないよ…
一人だから可哀想って?
俺は一生一人なんだよ!
必要としてくれる人なんて…客しかいねぇよ!」
二宮はドアを思いっきり閉めた。
客?
なんのことだ…?
なんだか放っておけなかった。
二宮の目は、悲しそうに揺れていた。
…まだ高校生だから、
というのもあったからかもしれない。
「はい…って、
おにーさん?なーに?」
…心配だから見に来た、なんて
言えないわけで。
「疲れてるから用事ないんだったら帰ってくれる?
…はぁ、やっぱり抱きたくなっちゃった?」
二宮は「20万、あるならいいよ」って付け足した。
…そんなつもりで来たんじゃない。
ただ、血の繋がった奴がいないなんて
しかも、未成年で。
そんな奴を放っておけなかった。
「お前、俺と一緒に暮らせ」
「はあ?」
二宮は「訳がわからない」という顔をしてる。
…一緒に暮らせば、
少しは変わるかもしれない。
「…いいの?」
二宮の口から、予想外の言葉が出た。
反抗期だから「嫌だ」とか「何言ってんの?」とか
言われると思ってた。
「…本当に、いいの?」
「あぁ、いいよ」
二宮は「でも…」って
躊躇ってる。
あー、そーゆーのいらないから。
「俺は…汚れてるからっ」
「だからなに?
未成年がこんなとこで
暮らしてたら、誰だって放っておかないだろ?」
俺がそう言ったら、二宮の顔から
さっきまでの明るさが消えた。
「…二宮?」
「同情なんて、いらないよ…
一人だから可哀想って?
俺は一生一人なんだよ!
必要としてくれる人なんて…客しかいねぇよ!」
二宮はドアを思いっきり閉めた。
客?
なんのことだ…?
