
甘く、苦く
第46章 磁石【move on now】session1
二宮side
目を覚ますと、見慣れた風景。
と、明らかに膨らんでいる布団。
…ど、泥棒?
俺が覚悟して近付くと、その物体はモゾモゾと動き始めた。
「んん~…」
…?
この声、どこかで…
「お~…二宮、おはよ」
「っ、おにーさん!?」
おにーさんだった。
おにーさんはぐいっと伸びると、
俺の頭をくしゃっと撫でた。
「体、大丈夫?」
「っ、触んな!なんでここにいるんだよ!
出てけよ!」
おにーさんは俺と同じ目線になるように
腰を下ろした。
そして、おにーさんの手が近付いてきた。
なんかやばい!って思って
目を瞑ったら額に微かな痛みを感じた。
「っ!なにすんだよ!」
「なにって…デコピン?
お前、栄養失調だってさ。」
栄養失調…?
…たしかに、最近はカップラーメンしか
食べてなかったけどさ…
それより、なんでおにーさんが
ここにいるのさ。
「…おにーさん…あの…」
「俺、おにーさんって名前じゃないから。」
そう言っておにーさんは
寝室から出ていった。
…くそぅ。
……さっきまでうるさいかったってのもあるのかもしれないけど、
なんか、静かで寂しい…
「おにーさん…」
リビングにフラフラ歩きながら行ったら、
おにーさんがフレンチトーストを焼いていた。
…料理、できるんだ…
「あ、焦げた」
…前言撤回。
「あー!もう、やめてやめてっ
フライパンがっ!」
見事に真っ黒焦げなフレンチトースト(仮)
おにーさんは「ま、いいか」って
冷蔵庫を開けた。
…よく人ん家の冷蔵庫開けられるね…
「…お前ん家、なんもねぇな」
「普通はそんなに溜めないでしょ。
おにーさんと一緒にしないでくれる?」
俺がソファーに向かったら、めまいがして。
あ、倒れるかも…って思ったら、
体が浮いた。
「ったく、無理しすぎだっつーの
病人はおとなしく寝てろ」
「や、あ、離して!」
俺は思いっきりおにーさんを
突き飛ばしてしまった。
目を覚ますと、見慣れた風景。
と、明らかに膨らんでいる布団。
…ど、泥棒?
俺が覚悟して近付くと、その物体はモゾモゾと動き始めた。
「んん~…」
…?
この声、どこかで…
「お~…二宮、おはよ」
「っ、おにーさん!?」
おにーさんだった。
おにーさんはぐいっと伸びると、
俺の頭をくしゃっと撫でた。
「体、大丈夫?」
「っ、触んな!なんでここにいるんだよ!
出てけよ!」
おにーさんは俺と同じ目線になるように
腰を下ろした。
そして、おにーさんの手が近付いてきた。
なんかやばい!って思って
目を瞑ったら額に微かな痛みを感じた。
「っ!なにすんだよ!」
「なにって…デコピン?
お前、栄養失調だってさ。」
栄養失調…?
…たしかに、最近はカップラーメンしか
食べてなかったけどさ…
それより、なんでおにーさんが
ここにいるのさ。
「…おにーさん…あの…」
「俺、おにーさんって名前じゃないから。」
そう言っておにーさんは
寝室から出ていった。
…くそぅ。
……さっきまでうるさいかったってのもあるのかもしれないけど、
なんか、静かで寂しい…
「おにーさん…」
リビングにフラフラ歩きながら行ったら、
おにーさんがフレンチトーストを焼いていた。
…料理、できるんだ…
「あ、焦げた」
…前言撤回。
「あー!もう、やめてやめてっ
フライパンがっ!」
見事に真っ黒焦げなフレンチトースト(仮)
おにーさんは「ま、いいか」って
冷蔵庫を開けた。
…よく人ん家の冷蔵庫開けられるね…
「…お前ん家、なんもねぇな」
「普通はそんなに溜めないでしょ。
おにーさんと一緒にしないでくれる?」
俺がソファーに向かったら、めまいがして。
あ、倒れるかも…って思ったら、
体が浮いた。
「ったく、無理しすぎだっつーの
病人はおとなしく寝てろ」
「や、あ、離して!」
俺は思いっきりおにーさんを
突き飛ばしてしまった。
