甘く、苦く
第46章 磁石【move on now】session1
櫻井side
こんな感情抱いちゃいけない。
…けれど、大野さんとの関係に
嫉妬に近い気持ちを抱いた。
それで、勢い余って
こんなこと……。
二宮はポカン、と
俺を見上げている。
嫌われたって仕方ない。
そんなの、覚悟の上だ。
「さくら、さ…」
「すまん…」
車内は静まり返る。
二宮はなぜか、
顔を赤くしている。
「…ばか。
遅いんだよ…」
「え?」
「……俺も好きだよ。
櫻井さんが大好きなの…」
暗がりでよくわからないが
潤んだ二宮の瞳に俺が映っていた。
……あぁ、気持ちが通じ合った。
そんなの、俺のことでしかなかった。
「でも…ごめんね。櫻井さん。」
「え?」
二宮は俺にキスをして
手に持っていた紙袋を
逆さにした。
そこからバサバサと落ちてくる
福沢諭吉の数は簡単には数えられない。
「二宮…これ……」
「あは、バレちゃった?
ほら、前の札の束、見たでしょ?
櫻井さん、俺のことしてること
……売春とか、最低って思ってるでしょ?」
二宮は冷たい涙を流しながら
俺を見上げる。
「こんな汚れてる俺でも
まだ好きって言えんの?」
…当たり前じゃないか。
もちろん、売春なんて
許されない行為だ。
それでも俺が二宮を
愛する気持ちは変わらない。
「…ほら、言えないでしょ?
俺のこと好きとかさ、言えな――「好きだ。そんなの関係ない」
俺は二宮を思いきり抱き締めた。
こんな感情抱いちゃいけない。
…けれど、大野さんとの関係に
嫉妬に近い気持ちを抱いた。
それで、勢い余って
こんなこと……。
二宮はポカン、と
俺を見上げている。
嫌われたって仕方ない。
そんなの、覚悟の上だ。
「さくら、さ…」
「すまん…」
車内は静まり返る。
二宮はなぜか、
顔を赤くしている。
「…ばか。
遅いんだよ…」
「え?」
「……俺も好きだよ。
櫻井さんが大好きなの…」
暗がりでよくわからないが
潤んだ二宮の瞳に俺が映っていた。
……あぁ、気持ちが通じ合った。
そんなの、俺のことでしかなかった。
「でも…ごめんね。櫻井さん。」
「え?」
二宮は俺にキスをして
手に持っていた紙袋を
逆さにした。
そこからバサバサと落ちてくる
福沢諭吉の数は簡単には数えられない。
「二宮…これ……」
「あは、バレちゃった?
ほら、前の札の束、見たでしょ?
櫻井さん、俺のことしてること
……売春とか、最低って思ってるでしょ?」
二宮は冷たい涙を流しながら
俺を見上げる。
「こんな汚れてる俺でも
まだ好きって言えんの?」
…当たり前じゃないか。
もちろん、売春なんて
許されない行為だ。
それでも俺が二宮を
愛する気持ちは変わらない。
「…ほら、言えないでしょ?
俺のこと好きとかさ、言えな――「好きだ。そんなの関係ない」
俺は二宮を思いきり抱き締めた。