
甘く、苦く
第47章 翔潤【Happiness of the from】
ニノと話をして
今、帰宅中。
翔さんは月曜日だから
キャスターとして活躍してる。
スーツを着こなして、
ぺらぺらと喋る翔さんは
本当にかっこいいなあって思う。
お風呂に水も張ったし、
ご飯だって作った。
あとは翔さんの
帰りを待つだけ。
テレビで笑ってる翔さんの顔を見てたら
無性に翔さんに会いたくなった。
翔さんに触れたい。
触れてほしい。
キスしたい。
してほしい。
そんな願望がぐるぐると
渦のようになっていく。
あぁ、帰ってくるのが
待ち遠しくて仕方ない。
帰ってきたらまず、
笑顔でお帰りって言うんだ。
そしたら二人でご飯食べて、
翔さんがお風呂に入ってる間に
片付けして。
あ、そうだ。
先にお風呂入ろうかな。
俺は着替えを持って
お風呂場に向かった。
お湯の温度はちょうどよくなってて
俺的には気持ちよかった。
シャワーを浴びながら、
翔さん早く帰ってこないかな、
なんて、女子みたいにしてた。
…あーあ、今日が月曜日じゃ
なかったらよかったのに。
翔さんと二人でいる時間が
少なくていや。
…もっともっと、
一緒に笑い合いたいのに。
どっか行きたいのに。
職業柄、そういうことは
制限されてるから。
我儘言っちゃだめなのは
わかってる。
お風呂から上がって、
ドライヤーで髪の毛乾かして。
リビングに行ったら、
ソファーで不貞腐れてる
翔さんがいた。
