甘く、苦く
第47章 翔潤【Happiness of the from】
「翔さん、いこ」
「おー」
翔さんの手を握って
駐車場まで歩く。
俺たち二人の足音が
駐車場内にこだまする。
なんだか二人だけの空間って
言うのが嬉しくて。
つい、笑みが零れてしまう。
「なーに笑ってんだよ。
ほら、シートベルトちゃんとして」
「あっ、はい…」
翔さんに言われて
シートベルトをする俺。
なんだか子供みたい…。
翔さんはいくよ、って
俺に言って車を発進させた。
「…あとで二人に
お礼言わないとな…」
「え?…二人って?」
翔さんは俺の発言に
食い付いてきた。
「ニノと相葉くんだよ。
いろいろ相談に乗ってもらったの。
ニノと相葉くん、何が好きかなあ。
そうだ、今度一緒に――「潤!」
翔さんは声を張り上げた。
びっくりしてると
赤信号の前で止まった。
「俺といるのにニノと相葉くん、
ニノと相葉くんって…!
…俺といるときくらい、
俺のことだけ話してよ!
俺といるときメンバーのこと話すの
タブーだからねっ!」
翔さんは顔を赤くして
俺にそう言った…
…う、うわぁぁ……
翔さんが妬いた。
…うわー、嬉しい。
「ふふ、翔さん大好き」
「なっ…///」
翔さんは顔をリンゴみたいに赤くさせて
俺を軽く睨んだ。