無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

俺が寝室に閉じ籠っても、
潤は来てくれなくて。


…誰かと電話してる。




「んー、困っちゃったよ。
翔さんが優柔不断だから～…

さっさと済ませてほしかったのに～…」




…なんの話？



さっさと済ませる？

なにを？



そんなこと考えてたら、
潤は浮気してるんじゃないか、何て
嫌なことばっかりが頭の中に浮かんできて。




…知ってるもん。

潤が俺に無理して
合わせてること。

俺が無理矢理彼氏にしたから。

だから……。


潤はいつだって、
翔ちゃんを見てた。

だけど、俺を選んでくれた。



理由は教えてくれなかった。


なんで俺がいいの？
俺のどこがいいの？


そう聞いたって、
「雅紀が可愛いからだよ。」


その一点張り。


自分のことを可愛いなんて
思ったことない。



……違う。

思いたくなかったんだ。


でも、潤に言われたら
なんか嬉しくて。



……舞い上がってんのは、
俺だけかもしれない。