甘く、苦く
第48章 モデルズ【反比例・比例】
潤の家に着いて
深呼吸をしたら
なんだか落ち着いた。
一週間前くらいまで
ここで生活していたのに
なんだか懐かしい感じがした。
「潤…種明かしって?」
「まぁまぁ。そんなに焦んないで。
シャワー浴びてきなよ。」
潤はそう言って
俺をバスルームへと
誘導した。
…なーに?
なんか重要な発表なの?
え、まさか…。
まさかだけど、
翔ちゃんと付き合ってるとか?
え、え、ええぇぇぇぇぇ!?
それはないよね!?
落ち着け、相葉雅紀。
潤に限って、そんなことは…。
ない、ハズ……。
俺がモヤモヤしてたら
もう十分も過ぎてて。
とにかく、このモヤモヤを
収めようと冷水を頭から被った。
「……ううぅ…。」
頭がぐわんぐわんする。
水、被んなきゃよかった。
「はっくちっ」
着替えようと思ったら
用意してた服とは違う服が置いてある。
…なんか、高そうなスーツ。
あれ、これからどっか行くのかな?
種明かし…って、なんなんだろう。
「雅紀、着替えた?」
「あ、ちょっと待ってー」
無駄な考えはやめることにして
急いで服を着た。