甘く、苦く
第50章 お山【君のためにできること】
大野side
初めて会ったとき、
もうそこで、
完全ノックアウトだった。
かっこよくて、
しっかりしてそうな
雰囲気の彼。
すぐに虜になって、
もっと近付きたくなった。
「翔ちゃんって…
呼んでもいいー?」
いいよって許可をもらったときは
すごく嬉しくて。
彼と俺の距離が
少し縮まった気がした。
優しく、甘い声。
誰よりも真剣に
取り組んでる彼。
大学行ってても
やることはきちんとやる彼。
そんな彼に、
少しずつ惹かれていった。
あ、でも、会ったときから
もう…好きだったかも。
「…ドンマイ。次頑張ろ。」
翔ちゃんはなんだか
切なそうな顔してた。
初めて、他人に涙を見せた。
言われたことが
どうとかじゃなくて、
涙を見られたことが
恥ずかしくて。
「翔ちゃん……」
頑張って絞り出した声も
翔ちゃんには
届かなかったみたいで。
…仕方ない。
翔ちゃんは忙しい人だから。
そう勝手に決めつけて、
一人で納得してた。
歳を重ねるごとに、
他人行儀になっていく俺たち。
「あ、おはよ。リーダー。」
「うん。おはよう。」
…全然楽しくない。
翔ちゃんは
そんなこと気にしないで
いつもみたいに新聞を読んでる。
…翔ちゃんは俺のこと、
どう思ってるのかな…?
聞きたいけど、聞けない。
近くにいるのに、
なんだか遠い。
その距離感が
なんだかもどかしくて。
もっと…近付きたい。
初めて会ったとき、
もうそこで、
完全ノックアウトだった。
かっこよくて、
しっかりしてそうな
雰囲気の彼。
すぐに虜になって、
もっと近付きたくなった。
「翔ちゃんって…
呼んでもいいー?」
いいよって許可をもらったときは
すごく嬉しくて。
彼と俺の距離が
少し縮まった気がした。
優しく、甘い声。
誰よりも真剣に
取り組んでる彼。
大学行ってても
やることはきちんとやる彼。
そんな彼に、
少しずつ惹かれていった。
あ、でも、会ったときから
もう…好きだったかも。
「…ドンマイ。次頑張ろ。」
翔ちゃんはなんだか
切なそうな顔してた。
初めて、他人に涙を見せた。
言われたことが
どうとかじゃなくて、
涙を見られたことが
恥ずかしくて。
「翔ちゃん……」
頑張って絞り出した声も
翔ちゃんには
届かなかったみたいで。
…仕方ない。
翔ちゃんは忙しい人だから。
そう勝手に決めつけて、
一人で納得してた。
歳を重ねるごとに、
他人行儀になっていく俺たち。
「あ、おはよ。リーダー。」
「うん。おはよう。」
…全然楽しくない。
翔ちゃんは
そんなこと気にしないで
いつもみたいに新聞を読んでる。
…翔ちゃんは俺のこと、
どう思ってるのかな…?
聞きたいけど、聞けない。
近くにいるのに、
なんだか遠い。
その距離感が
なんだかもどかしくて。
もっと…近付きたい。