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甘く、苦く

第50章 お山【君のためにできること】






気付かないうちに、
俺は寝ていたみたいだ。


「いてて…。」


フローリングの床で寝たからか
体のあちらこちらが痛い。


時刻は七時手前で。

本来なら夜ご飯を
準備していたのかな…。



…そうだ。

相葉ちゃん帰ってくるんだから、
泊めてもらうお礼くらいしないと。


勝手に冷蔵庫を見ちゃ悪いと思ったけど
開けてしまっていた。


「…うわ、綺麗。」


思ったより整頓されていて、
あまりごちゃごちゃしていない。


…あ、でもこれ、消費期限近い。

あ、これも。


…この二つで何が作れるだろう?

考えたところ、
野菜炒めくらいしか作れなくて。


…で、でも、明日の
朝ご飯も作ればいいよね?

そしたらチャラになるのかな?


「んー、どーしよっかなぁ…」


頭をぽりぽりと掻きながら、
考え込む。


相葉ちゃん七時には
帰ってくるっつってたから
そろそろだよな…。



どうしたもんかと考えてると、
玄関の開く音。


「おか、えり…?」


俺の目の前に立っていたのは、
…翔ちゃん、だった。


びっくりしてると、
腕を掴まれてキスされた。

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