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櫻井side



潤が出ていった楽屋。


「…翔さんたち、
喧嘩でもした？」


そう心配そうに聞いてきたにの。



ううん。そんなことないよ。

ほんと？

うん。

…ならいいけど。



にのはそう言って
相葉くんの元へと駆けていった。


…二人は、お似合いだ。

俺たちなんかより…
ずっとずっと……。



「……ねぇ、にの…」

「ん？」

「今日って…
夜、空いてるかな？」

「うん。空いてるよ。」


にこっと首を傾け微笑む姿。
……俺が潤に
よくやるやつ。



…あぁ、なんで…
なんであんなこと言ったんだろ。


全然、嫌いじゃない。
むしろ大好き。

俺の強い味方なのに。

最近、情緒不安定だ。
特にこれといったことは
されてないししてないけど。



…なぜだろう。

急に不安になってきたんだ。
俺たちの未来。


「…あ、潤……」



楽屋に戻ってきた潤には
涙の跡。

…傷付けたんだ。
俺が。


なのに、「さっきのごめん。」
なんて言えなくて。

都合のいいヤツ過ぎる。


こんな俺、嫌われて当然だ。

もう…潤とはやれない。



「…翔くん……
今、ちょっといい？」

「う、うん……」


涙の跡がついた潤が
俺を引き連れ楽屋を出た。

来たのは人が少ないところ。



「…ごめんね。」

「え？」

「俺、翔くんから離れらんないよ…。
翔くんが隣にいないと
嫌だもん………。

うざったいって思われても
仕方ないと思うけど…。

それでも、翔くんの傍にいたいんだ。

だめかな？」






………そんなことない。

なのに、素直じゃない俺は…。






ああ、あの頃に戻れたら。