甘く、苦く
第53章 磁石【move on now】session 3
二宮side
会いたい。会いたい。会いたい。
日に日にその思いは募る。
会いたいのに、
どこにいるかわからない。
会いたいのに、
会える状況じゃない。
…会いたい。
「和くん、どう?」
また来てくれたんだね。
「…目、開けてよ。
ねえ。」
そっかぁ…。って、
残念そうなまーくんの声。
ごめんなさい。
声がでないの。
言葉が喉元に引っ掛かって、
出てきてくれないんだ。
目も、開かないんだよ。
意識はあるのにさ、
わかんないんだよ。
寂しい。寂しいよ。
まーくんがいても寂しい。
「和くん、これ…。」
まーくんがくれたのは、
翔さんの匂いがするもの。
甘い匂い。
だけど、翔さんはここにいない。
どこにもいない。
わからない。
会いたいのは俺だけで、
翔さんは俺のことなんて忘れてる。
そう勝手に思ってたんだもん。
「…和くん、明日も来るね。」
俺の人生は、
こんなハズじゃなかった。
会いたい。会いたい。会いたい。
日に日にその思いは募る。
会いたいのに、
どこにいるかわからない。
会いたいのに、
会える状況じゃない。
…会いたい。
「和くん、どう?」
また来てくれたんだね。
「…目、開けてよ。
ねえ。」
そっかぁ…。って、
残念そうなまーくんの声。
ごめんなさい。
声がでないの。
言葉が喉元に引っ掛かって、
出てきてくれないんだ。
目も、開かないんだよ。
意識はあるのにさ、
わかんないんだよ。
寂しい。寂しいよ。
まーくんがいても寂しい。
「和くん、これ…。」
まーくんがくれたのは、
翔さんの匂いがするもの。
甘い匂い。
だけど、翔さんはここにいない。
どこにもいない。
わからない。
会いたいのは俺だけで、
翔さんは俺のことなんて忘れてる。
そう勝手に思ってたんだもん。
「…和くん、明日も来るね。」
俺の人生は、
こんなハズじゃなかった。