甘く、苦く
第54章 末ズ【ゲーム<?】
「その顔は俺だけのものなの!
他の人に見せちゃだめなの!」
…お察しの通り、
潤くんは独占欲が強い。
…うーん……。
「でも、アイドルスマイルだもん。
潤くんにしか見せない顔だって、
たくさんあるでしょ?」
「そうだけどっ…」
「潤くんだけの俺じゃないの。
わかってくれる?」
「……うん」
俺は潤くんに笑顔を向けた。
これは、潤くんにしか見せない。
とびっきりの笑顔だよ。
わかってくれた?
潤くん。
あなたは、
俺に愛されてるんだから。
もっと自信を持っていいんだから。
俺だって独占欲は強い。
だけどね、潤くん。
安心してよ。
俺、潤くん以外と
付き合うつもりないし、
潤くん以外に
とびっきりの笑顔は見せないよ?
「ふふ、」
嬉しくて、思わず笑っちゃう。
幸せだなぁ。こういうの。
好きな人のこと考えて、
笑えるって、
最高に幸せなこと、だよね?