甘く、苦く
第54章 末ズ【ゲーム<?】
「これ、バラ…?」
「うん。探してたんだ。
飲み会はもう三時間くらい前に終わったんだけど。
花選びしてたら時間かかっちゃってさ。」
こんな時間になっちゃって、
ごめんって。
…俺にために、
そんなに時間使ってくれたんだ…。
俺だけのために…
「黒赤色は決して滅びることのない愛、永遠の愛。
ピンクは幸福、感謝。
さくら色は誇り。
黄色はあなたを恋します。
4本… 死ぬまで愛の気持ちは変わらない
和、誕生日、おめでと。
これからもよろしく。」
「うん、俺も…っ」
潤くんの手をぎゅっと握り、
バラを受け取った。
「…あ、いい匂い。」
「でしょ?
和に似合うよ。
色も匂いも。」
「ふふ、俺、こんなに可愛くないよ?」
「俺は和が一番可愛いと思う。」
「…ありがと。」
照れ臭くって、
顔を見れなかった。
やっぱ、俺、潤くんが好きなんだなぁって
ひさびさに思った。
潤くんじゃなきゃ、
だめなんだなって。
俺の人生、すべて捧げるから、
隣にいてよ。