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甘く、苦く

第54章 末ズ【ゲーム<?】

二宮side



ピリッとした痛み。

それも…愛。



「はっ、あ、キツ…っ」


潤くんの額に浮かんだ汗が、
俺の頬に落ちる。

甘い香水の匂いと、
ちょっと汗っぽい匂い。

汗ばんだ手と手が
ぴったりとくっついている。


「ふ、ぁ、」

「だい、じょぶ?
痛くない?」


俺を捉えている瞳が
優しくなる。


「大丈夫、だから…」


潤くんに向かって歪んだ笑顔を向ける。

そしたら、ちょっと涙目になった潤くん。


「ほんっと…健気すぎるよ…」

「へ?」



健気?俺が?

屁理屈ばっかり言って、
素直じゃない俺。

そんな俺が健気?



「んなこと、ねえしっ」

「ほら、そーゆーとこっ」


ぽたっと暖かい涙が溢れる。


「俺、情けないなぁ…」

「ふふ、潤くん、らしいじゃんっ…」


ぐいっと奧を突かれ、
体が大きく跳ねた。


お互いの吐息と卑猥な水音が
寝室に響き渡る。


愛してるよ、って、
耳元で囁かれる。

その度、くすぐったい気分になる。


「…ずっと、一緒にいようね。」

「う、んっ…ぁあっ」



潤くんのピンクに染まった肌が、
いつもより煌めいて見えた。

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