甘く、苦く
第57章 お山【大切な君へ】
櫻井Side
どうしても、
先生と生徒の関係から
抜け出したくて。
「…ねえ、智くん、」
「うん?」
「卒業したら、
迎えに来てよ。」
「んふ、いーよ。
あと何ヶ月後かなぁ…」
って、カレンダーを見ながら
うきうきしてる。
「…そしたら…」
「ん?」
「……一緒に、
暮らそーよ。
住居はうちで
なんとかするから…」
「…ふふ、それくらいやらせてよ。
しょーくん、無理する癖あるから。
俺がやるからいいよ。」
ふわって、いつもみたいに
可愛らしく、…綺麗に。
横顔を見るたびに、
俺は思う。
華奢で、可愛くて
綺麗で。
ねぇ、俺は…?
俺はどうかな。
そんな風に、映ってる?
智くんから見て、
俺はどう映ってる?
教えてよ。
「どーしたの。
物欲しそうな顔して。」
「しっしてない!
そんな顔、しない…」
…離れることへの
寂しさと、
…少しだけの悲しみ。
少しだけだもん。
悲しくなんか…
どうしても、
先生と生徒の関係から
抜け出したくて。
「…ねえ、智くん、」
「うん?」
「卒業したら、
迎えに来てよ。」
「んふ、いーよ。
あと何ヶ月後かなぁ…」
って、カレンダーを見ながら
うきうきしてる。
「…そしたら…」
「ん?」
「……一緒に、
暮らそーよ。
住居はうちで
なんとかするから…」
「…ふふ、それくらいやらせてよ。
しょーくん、無理する癖あるから。
俺がやるからいいよ。」
ふわって、いつもみたいに
可愛らしく、…綺麗に。
横顔を見るたびに、
俺は思う。
華奢で、可愛くて
綺麗で。
ねぇ、俺は…?
俺はどうかな。
そんな風に、映ってる?
智くんから見て、
俺はどう映ってる?
教えてよ。
「どーしたの。
物欲しそうな顔して。」
「しっしてない!
そんな顔、しない…」
…離れることへの
寂しさと、
…少しだけの悲しみ。
少しだけだもん。
悲しくなんか…