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「違うの？」

「いや、あの…なんか…」

「うん。」


ここはウソをつくところ？

それとも…





ダメだ。

ウソなんかつけない。


「…実は、潤くんと喧嘩、
しちゃ…って、
なんか、きまずいんだよね…」

「…そう。
何が理由で？」

「…俺、が、一方的に
責めちゃって…


だから、「和のせいだけじゃないわよ」



…え？


「ほら、和だって恋人として、
頑張ってるんでしょ？

きっと潤くんだから、
お仕事とかでしょ？」

「…うん。」

「そんなの誰にでもあるわ。
そんなことでいちいち喧嘩してたら、
キリがないじゃないの。

この先なにがあるかわからないのよ？

奥さんにでもなったら、どうするの？
夫を支える立場で
いなきゃならないのよ。

ドーンと構えてなさい！」


…母さんの言う事は、
いつも正しくて。


「うん…。」


気付けば、涙が溢れていた。

…ほんと、バカだったな。



そうだよね。

潤くんを支える立場なんだから。
俺は…潤くんの恋人なんだから。