無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

二宮side


……あぁ、風邪引いた。

知恵熱ってやつ？


考えすぎた。

でも、今日は土曜日。
なにもない。


予定なんて、ない。


「はぁーっ、」



声が聞きたい。

キスしたい。

会いたい…。



きっとこれが、
恋愛感情なんだと思う。

だけど、
俺はなかなか素直に
なれないから。


ていうかそれ以前の問題で
付き合わない約束だから。


恋人みたいなことは
しているけど、
そんなこと、
智は思ってないだろう。


きっと、男としての
欲を発散できれば
それでいいんだろうな……



そう考えたら、
胸が苦しくなった。

わかんない。


俺の気持ちはこんなに
正直なのに。

智は、どうなの……？



この関係がいい？

それとも……やめたい？
発展させたい…？


ねぇ、どっち…？


智のこと思う度、
胸がきゅっと
締め付けられて
息が苦しくなる。


…違う。

これは風邪だから。


そうやって、
自分を騙した。