無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

櫻井side



なにやってんだって
思って、急いで寝室を出た。

頭を冷やそうと思って。

相葉くんちの水道がどこに
あるのかとか、
もう全部把握してて。


気持ち悪いけど。


ちょっと冷静になったら
また顔が見たくなって。



でも


「…すきぃ……」


って相葉くんの声が
聞こえたとき。

もうどうしようもないくらい
体が熱くなって。

自分のことじゃないのに。
自分に向けられた言葉では
ないのに。


わかりきっているけど。


……俺も、好きなんだよ。


「くそっ……」


本当に、バカで。
自惚れてる俺。

ダサいよな。



……相葉くんも、
俺と同じ気持ちならいいのに。


また、ゆっくりと唇を
重ねた。

それだけの、
子供っぽいキス。



唇を離すと、相葉くんの目が
見開いてて。




……しまった。


「…ごめん…翔ちゃん、」

「えっ？…んっ…」


相葉くんはベットから起き上がって
俺にキスをしてきた。

…あれ、これって…



寝惚けてるわけでもないし
俺の自惚れなんかでも
なくって……。



ちゅ、っと
音を立てて離れた唇。

まだ唇の体温が残っている。


……あぁ、そうか。


「…翔ちゃんが好き。…ダメ？」

って、唇をまた重ねてきた。



ダメなわけない。




拒む理由なんて
どこにもないから。