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甘く、苦く

第64章 にのあい【sunshine】






その日もなんとなく
授業受けて、
なんとなく友達の相手して。

なんとなく彼女と帰って。



「二宮くん、またね!」

「あぁ、」

「マフラー、使ってね」

「…あぁ、」


めんどくせぇヤツ。


告白されたから、
なんとなく付き合っただけ。

なんとなく。


気持ちなんてない。

とりあえず、
男子高校生の性欲を
好きな時に発散させてくれる


それくらいにしか
思ってない。


「…なぁ、家寄ってかね?」

「え!ほんと!?いいの?」

「あぁ、」



俺の欲を、
出せればいい。




「…ねえ、二宮くん、
やっぱりもう別れる。


いつも気持ちよくなってるの、
二宮くんだけじゃん、」

「…別にいいけど」



行為が終わったあと、
言われる言葉。


いいんじゃね、別に。


…俺にはお前よりも
大切なヤツがいるから…








俺には、アイツしかいないから。

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