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甘く、苦く

第64章 にのあい【sunshine】






「ちょ、やめろよっ、」

「なに?
俺のことは掘っていいのに、
お前は掘らせてくんねえの?」

「そういう趣味、ねえっ」

「俺だってねえよ!
ただ、和だから…」



俺の腰を引き寄せて、
深いキスを交わす。

熱い舌が出入りする。



「ふ、ぁ」

「ん、ふ、」


淫らな水音を立てながら、
キスをしていく


「ちょ、あに、」

「ちょっと黙ってろよ、」

「っ、」


さっきの行為とは
全く違う男らしい顔に
ドキッとしてしまった。

…なんだこれ。



「っ、…バカ、やめろっ」

「おいっ、」


兄貴の顔を引き剥がして
乱れた服を直し、
息を整える。


「…ったく、バカ野郎」

「は?」

「お前は俺にヤられるのが
決定事項だから…」


兄貴を押し倒して、
また、深いキスを交わす。


「や、やめ、」

「やめないから、」


兄貴の服に手を入れて、
胸の突起に優しく触れた。

それだけでも反応するってことは
だいぶ敏感ってことだよな──…?


「か、かず、ダメだから…っ、」

「いーんだよ、別に」

「兄弟でこんな事っ…やっぱり…」


…なんでこんなに
ギャップがあるんだか。

それだから、
抱き潰したくなるんだよ…


「やっ、和!怒るよ、ねえっ!」

「怒りゃいいじゃねえか
こわくねえよ。」


なにが不良だ。

ただちょっとグレただけじゃ
ねえかよ。



ケンカなんてできないくらい、
繊細なくせに。

人なんて傷付けられないくせして、
不良なんて言ってんじゃねーよ。


「やっ、かずぅ、」



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