テキストサイズ

甘く、苦く

第64章 にのあい【sunshine】






「お邪魔しまーす
わっ、やっぱ綺麗だなぁ…
お前んち。」

「そりゃあ、掃除くらいは
するし?当たり前?」

「俺、一人暮らしだからさぁ
わかんねえんだよねぇ…」

「あー、そっか。
ごちゃごちゃしてそうだねぇ」

「ごちゃごちゃ通り越してる。
ひどいよ、ほんとに。」


潤とふたりで話しながら
自室へ招く。


「おわー、兄弟って感じだな。」

「…兄弟だし」


そう。
兄弟だから。

潤にはわからないだろうが
同性の相手に好意を持つというのは
かなりキツイ事だ。


肩身狭い思いして
生きなきゃいけないんだと思う。

それも承知の上で、
兄貴と、…あんなことをしてる。


「…すげぇ。
学年トップもマンガ読むんだ?」

「あー、兄貴の影響で。」


ほとんど全部、
兄貴の影響だ。

ゲームも、マンガも、
なんでも。


ただひとつだけ、
影響を受けてないのが
オシャレってとこくらいかな?

だるだるのスウェットで
じゅーぶん。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ