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(仮)執事物語

第10章 VACANCE DE L'AMOUR〔葛城〕


 葛城の手に囚われた、葵の華奢な両手首が抵抗する様に動くが、彼はそれをしっかりと掴み放さない。そして、葛城は楽しそうに葵を見つめたまま、彼女の脚の間に顔を埋めた。

 葛城は手始めに、舌先を尖らせると赤く熟れた芽を軽く突く。すると葵は身体をビクンと跳ねさせながら、小さく吐息を漏らした。

 葛城は愛しい恋人の反応に、満足気に笑みを浮かべると、今度はねっとりとそこを舐め上げる。

 熱い舌が、自分の敏感な部分を撫でると、背中にゾクゾクと快楽と言う名の電流が走り、葵に深い溜息を吐かせた。葵の身体からは力が抜け、もう、抵抗する気にもならない。

 葵の腕の力が抜けた事を悟ると、葛城は彼女の腕を解放し、空いた手を彼女の腰に回した。そして赤く自己主張をする芽に唇を押し当て、そこを吸い上げながら、舌先でそれを舐り始めた。

 「……っ!!!!!」

 葵の身体が一際大きく跳ね、足が水を蹴り上げる。その反応が葛城には楽しくて堪らない。もっと、その反応が見たくて、葛城は左右に頭を振りながら、葵の敏感な芽を激しく吸い上げた。

 強い快楽を与えられ、葵は身悶える。声を必死に耐える余り、身体を前に倒し、葛城の頭を抱え込む。脚の間では、葛城の舌が厭らしく蠢き、音を立てて葵の花弁から溢れ出る蜜を啜っている。

 樹木に隠され、周りからは見えないとは言え、ここは紛れもなく野外である。水飛沫を上げ燥ぐ人々の声が直ぐそこにはあるのだ。

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