(仮)執事物語
第2章 柔らかな炎〔葛城〕
物にまで嫉妬してくれる程、私の事を愛してくれる彼が愛しくて、胸が甘く疼く。
優しく重なり合った唇を離すと、葛城さんは、額に、蟀谷に、頬にと口付けを落としてくれる。そして彼の唇は首筋を通り下りて行った。
それとは反対に彼の掌は脇腹を滑ると私の胸へと到達し、膨らみを下着の上から包み込む。
その優しい手付きは、私の身体を暖め、更に体温を上昇させていく。
チュッチュッと音を立てながら何度も鎖骨や胸元に落とされる口付けは私の身体の芯を溶かし始めた。
そしてそれに追い打ちを掛けるように、二つの膨らみが彼の掌で捏ね回されると、私の唇から嬌声が沸き上がる。
「はぁ……ん……。葛城……さん」
私は彼の名を口にしながら、彼の頭を掻き抱く。熱い彼の舌が私の胸の谷間を擽ると、それに反応し私の身体はピクリと跳ねた。
「ああ……。あやかお嬢様のお胸は柔らかくて……良い揉み心地です」
そう言うと葛城さんは、円を描く様に胸を捏ね回す。下着に胸の先端が擦られ、次第に隆起していくのが感じられた。
それは彼の掌も感じ取った様で、彼は指先で先端を探り当てると、優しくじわじわとそれを摘まみ上げた。その刺激に反応し、私の身体は大きくビクンと跳ねる。
「んぁっ!」
「ふふっ。下着の上からでも分かるくらいにこんなに固くして……。あやかお嬢様は淫らでいらっしゃいますね?」
葛城さんはそう言って妖しい笑みを浮かべながら、私の胸の尖りを執拗に指先でくりくりと捏ね回した。
その度に胸の先端から痺れるような快感が身体を駆け巡る。それは、まだ触られてもいない私の秘部から、熱い蜜を溢れさせた。