(仮)執事物語
第14章 【特別編】ココロとカラダ〔高月〕
「ふふっ。分かりますか? 斗夢様。貴女の乳首……。もう、こんなに固くなっておられますよ?」
そう言いながら高月は、僕の胸で尖っている先端を指先でコリコリと摘まんで捏ね回す。その瞬間、今まで感じた事のない、甘さを含んだ痺れが胸の尖りから生まれ、下半身を疼かせた。
(何なんだ!? これは……)
高月の指が、尖りをクニクニと捏ね回す度に、下半身が疼く。唇を噛み締めていた筈の顎は緩み、隙間から熱い息が吐き出される。何だか身体がおかしい。熱い。けれどこの熱さは怒りの熱さではない。それだけは僕にも分かる。今まで感じた事のない熱。それが僕の皮膚の下に溜まり始めていた。
高月の息が胸元に掛かる。それだけでも、ゾクゾクと背筋に電流が走り、肌が粟立つ。それなのに、高月は舌を尖らせて、今度こそ僕の胸の尖りを転がし始めたのだ。
「斗夢様、感じますか? 貴女の固く尖った乳首が、私の舌で転がされているのを……。私が舌を動かす度に舌に引っかかり、とても楽しい舌触りですよ? 斗夢様は、男性として女性を抱いたご経験は?」
「あ……るわけ……ないだ……ろ……」
「そうですか。楽しいですよ? 特に気の強い女性が、快楽に溺れていく様を見るのは……。こんな風にね?」
高月はそう言うと、僕の胸の尖りに吸い付き、舌で転がす。片側の乳房を空いている手で弄び、もう片方の空いている手は背中や腰を撫で回す。胸から生まれる快楽に、僕の身体はビクンと跳ね、信じられない様な甘い声を出した。
「やんっ!!」
「ふふっ。そんな女性らしいお声も出るのですね? さあ、もっと啼いて下さい、斗夢様。快楽に溺れてしまいなさい」