(仮)執事物語
第3章 極光の下で〔杜若〕
「何だかね……色んな事に感動しちゃったの……。莉玖と……オーロラを見る事が出来て……。オーロラがとても綺麗で……」
私がそう言うと、莉玖は『そっか』と言って私をギュッと抱き締める。
「俺も……。りるとオーロラを見る事が出来て……凄く幸せだ」
そう言いながら莉玖は私の耳に、チュッと音を立てて口付けた。
耳に触れた唇は熱く、それは項へと下りて行く。そして私を抱き締めていた腕はゆっくりと動き、片方の手は腿へ、もう片方の手は胸の辺りを弄った。
「あ……」
その優しい手の動きに、私は思わず溜息を漏らす。馬の世話等で力仕事をしている、莉玖の男らしく無骨な手。
優しくて温かい、私を安心させてくれる莉玖の掌。それが私の身体の上を這う。
「りるはオーロラ……見てて……」
耳元で莉玖がそう囁くが、もうオーロラになんて集中出来ない。私の全神経は莉玖に集中し、彼しか感じられなくなる。
彼の手がスカートをたくし上げ、タイツで覆われた腿を這い、胸に置かれた手がゆっくりと膨らみを揉みしたくとゾクンと背中に快感が走る。
それは熱となり、私の身体の奥深くに蓄積されて行くのだ。
莉玖の手が、腿の内側をなぞりはじめると、その熱が蓄積される速度が次第に早くなる。
彼の手が服の中へと忍び込んで来ると、それは一気に加速して行った。
胸を弄る手が先端を捉えると、ゆっくりと円を描く様に、その周りをなぞる。それだけで私のそこは勃ち上がり、芯を固くした。
奥に蓄積された熱は、熟成され蜜となって私の秘部から溢れ、ショーツを濡らす。