(仮)執事物語
第3章 極光の下で〔杜若〕
私は言われた通りに窓に手をつくと、スカートがたくし上げられ、同時にジッパーを下ろす音が聞こえる。
そして腰が莉玖の手に抑えられると、秘裂を彼の欲棒がなぞった。
「ふふ。やらしい音がしてる……」
蜜に塗れたそこを欲棒で擦りながら、莉玖は嬉しそうな声でそう言う。私は恥ずかしくて耳を塞ぎたくなるけれど、その声と音で更に官能が高まるのを感じていた。
「りる、俺を感じて……」
私の耳元で莉玖はそう囁いた後、腰を掴む手に力を込め、一気に私を欲棒で貫いた。
「ああんっ!!」
ビクンと跳ねる、私の身体。莉玖は最奥まで私の中に沈むと、ギュッと私を抱き締めた。
「りるの中……あったかい……風呂に入っている時みたいに安心する……」
そう言って溜息を吐く様に囁く莉玖。
「私……お風呂と一緒なの?」
私がそう尋ねると、莉玖は『一緒じゃない』と答えた。
「りるの中は風呂以上……。いや、他に何も比べる物がないくらいに……気持ちいい……」
そう言って莉玖が私の耳に口付けを落とす。私の中の莉玖の熱を感じながら、うっとりと目を閉じてそれを受けていると、彼が小さく叫んだ。
「あ……!」
「え? な……何!?」
「外……見て?」
莉玖にそう促されて、窓の外を見れば、先程見たオーロラよりも、更に多くの光の帯が折り重なって揺らめいていた。
「綺麗……」
私がそう溜息の様な感嘆の声を漏らすと、莉玖は『りるの方が綺麗』と言って、更に私をきつく抱き締めた。