(仮)執事物語
第3章 極光の下で〔杜若〕
「りる……俺だけの……お嬢様……」
そう言うと莉玖は、ゆっくりと腰を揺すり始めた。
彼の反り返った欲棒が、私の中を掻き回す。彼の熱を感じ、私のそこは蕩けてしまいそうな快楽に淫らな水音を立てる。
「はぁ……りるっ……大好きだ……」
彼の愛の言葉が私を昂らせ、キュンと秘部を疼かせれば、そこが彼を締め付け、更に彼の熱が膨れ上がるのを感じた。
「はぁ……莉玖……私も…………莉玖が大好きっ……!!」
私も彼に揺さぶられながら、自分の想いを口にする。彼の熱に最奥を衝かれ、その圧迫感が苦しくもあり、悦びも生み出す。
「ああっ!いいっ……!莉玖っ……気持ちいいよぉ……」
「ふっ……くっ……!りるっ!!締め過ぎっ!!」
「だって……気持ち……いいっ!!」
「奥が……いいのか?」
莉玖の問い掛けに、私は首を何度も縦に振って答えた。すると彼は、腰を持つ手にぐっと力を込め、勢い良く腰を打ち衝けて来る。
「ひゃあぁぁぁんっ!!」
「りるっ!!駄目だっ!!腰が…止まらないっ!!」
そう言って激しく私の中を莉玖は欲棒で掻き回した。頭の中が白んで行き、もう何も考えられない。唯、快楽の儘に腰をくねらせるだけ。
溢れる蜜は私の太腿を伝い、床へと滴り落ちる。快楽に粟立つ肌から汗が噴き出す。
ひょっとしたら、私達の身体は融け始めたのではないかと思う。
融けて一つになってしまえばいい。
私の身体から蒸発した熱は、凭れている窓のガラスを曇らせ、外に広がるオーロラを滲ませた。