(仮)執事物語
第6章 聖夜に誓いのくちづけを〔高月+葛城〕
「今日も疲れました……。癒して下さいますか?」
高月がそう言うと、ゆきは微笑んで頷く。彼は妻を抱き上げると、ベッドへと彼女を下ろし、上着を脱いだ。
ゆきは夫を見据えながら、釦を一つ一つゆっくり外して行く。彼の情欲を誘う様に、ゆっくりと。高月は焦れて、葛城に与えられた中途半端な熱を解消するべく、彼女を押し倒した。
「私を焦らすなんて……。そんな事、誰に教わったのですか?」
そう言うと高月は、彼女に噛みつく様に口付ける。甘い唇を吸い上げ、開いた唇に舌を捻じ込むと、直ぐに彼女の舌が絡みついて来た。
淫らな水音を立てて、舌を吸い上げ互いの唾液を啜る。ゆきはこの瞬間が好きだった。彼の精を受け入れる前の戯れの時間が。
高月の手が彼女の着衣を開き、肌の上を滑る。情事に期待した身体は、口付けだけで準備が整ってしまう程に火照り、敏感な部分を尖らせた。
「もう、こんなに固くしているのですか? 厭らしい身体ですね?」
そう言うと高月は、何も身に付けていない胸の先端の尖りを指でキュッと摘まんだ。
「ああっ!」
「全く……。こんな厭らしい乳首はお仕置きしなければなりませんね」
高月はそう言いながら、ゆきの両胸の尖りを指先で摘まんで転がし、引っ張った。
「ああぅっ!!」
ビリっとする痛みに、ゆきは身体を跳ね上げ、小さく叫ぶ。今日の高月は最初からスイッチが入っているようだ。
「ふふっ。痛かったですか? それでは舌で優しくして上げましょう」
そう言うと高月は唇を滑らせ胸の尖りを口に含んだ。そしてそれを吸い上げながら、舌先で転がす。