(仮)執事物語
第6章 聖夜に誓いのくちづけを〔高月+葛城〕
「ああ、すみません。イキたかったですか? でも、イカせる訳がないでしょう? これはお仕置きですよ?」
そう言うと高月は彼女の身体の下に潜り込み、今度は乳房を弄び始めた。
下半身にはじくじくとした疼きが残り、ゆきの身体を燻らせるが、高月がそれに触れてくれる事はなかった。
彼は両手でゆきの乳房を揉みしだきながら、先端をきつく吸い上げる。一点に集中した吸引は痛みを彼女に齎した。そしてその後に訪れる、優しい舌での愛撫。
それを交互に両乳房に与えられ、彼女の身体は悦びに悶えた。
「どこもかしこも、本当に淫らなお身体ですね。これではお仕置きになりません」
そう言いながらも、高月の愛撫は止まる事がなく、ゆきの身体に快楽を与える。しかし、絶頂の時は訪れない。ゆきの身体にはどんどん燻った熱が蓄積されて行った。
「高月……お願い……イカせて……」
ゆきは耐えきれなくなって、夫に懇願する。しかし、彼が彼女の願いを聞き入れる事はなく、高まらせては寸での所で止められる事の繰り返しだった。
「やぁ……もう、お願い……高月のが欲しいの……」
肩で呼吸をしながら、ゆきがそう言うと、高月はまた笑った。
「もう根を上げられるのですか? 男を弄んでいる割には大した事がないのですね?」
「そんな事……してなっ……」
「よく仰いますね。私が毎日こんなにも、ゆきお嬢様を愛して差し上げていると言うのに、飽き足らず、他の男に脚を開いているくせに……」
高月はそう言うと、彼女の蜜壷に再び指を沈めた。
「散々、他の男にイカされたのでしょう? だから私は貴女をイカせて差し上げませんよ?」