(仮)執事物語
第6章 聖夜に誓いのくちづけを〔高月+葛城〕
「どうですか? ゆきお嬢様の乳首は」
高月がゆきを見つめながら、口の端を歪めて葛城に尋ねる。葛城は何度も、ゆきの胸の尖りを弾きながら答えた。
「とても固くなっております」
「そうでしょうね。私の妻は、私以外の男にも脚を開く、ど淫乱ですから」
「ふふっ。でもそれは若旦那様もでしょう?」
「そうでしたね」
そう言うと高月は立ち上がり、葛城の許へと歩み寄った。そしてゆきの椅子を引いて彼等の方へ向けると、彼女の目の前で唇を重ね合わせた。
その光景にゆきの目は驚きで見開かれた。夫と自分の情夫が目の前で口付けているのである。驚きと言うよりも、衝撃の方が大きい。
それは、彼女の敏感な部分を刺激する玩具の存在を忘れ去る程のものだった。
彼等はゆきが見つめる前で、ねっとりと舌を絡ませ、互いに吸い合う。それは愛し合う者同士が交わし合う口付けだった。
「いつ……から……?」
「ゆきお嬢様の婚約者候補として名前が上がる前からですよ」
妻の問いに、高月はそう答えた。
「でもね、私達がゆきお嬢様を愛しているのも事実です」
そう言うと彼等はゆきの足元に跪き、ドレスの下から存在を主張している胸の尖りに口付けた。
温かい舌が、ドレスの上から敏感な尖りを攻める。二人の男の違う動きに、ゆきは身体を震わせ仰け反った。
「如何ですか? 二人の男に同時に責められる快楽は。ゆきお嬢様の様に、ど淫乱のお身体にはたまらないでしょう?」
「その証拠に、こんなに乳首を固くして……。本当に厭らしいお嬢様ですね?」
二人はそう言いながら、執拗に彼女の胸の尖りを攻め立てた。