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いらっしゃいませ

第21章 暁月

人間達は その木の元に 火を焚きだした。


火の熱さ 煙りの匂い 血の匂い ヒトの気配


どれもが 此処には 在ってはならない モノ





「…さと… 気分が わるい…… 」

ぜいぜいと肩で息をする 片割れ。

「にの、 帰ろう。 住処に 」




音を立てず 立ち上がり 地上へ 歩き出す。
いつもなら 足音も無く 気配も無く動ける。
だけど
いつもと違う 匂いやら殺気に五感がやられてたのか
微かな音を立てて 地上へと降り立ってしまった。






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