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第6章 カオル
高校、短大生活を経て、
やがて社会人となった私達は、
次第にバンド活動からもはなれていった。
世の中のバンドブームも下火になっていった。
タカさんのバンドFLは、
インディーズの大会で大きな賞をとっていたが、
しばらくして、風の噂で解散したと聞いた。
カオルと私は、
たまに会って食事したりしていたが、
それも次第に間が空くようになっていった。
27歳の時、私は結婚した。
独身のカオルとは、自然と疎遠になっていった。
この頃タカさんは、東京に行ったと、
誰かに聞いたような気がする。
私は、主婦の傍ら、パートに出て、
子育てに終われる日々。
カオルとは、年賀状のやり取りだけの
付き合いになっていった。